パンの木を植えて

主として数学の話をするブログ

GitHub Copilot に潜む罠

\[ %%% 黒板太字 %%% \newcommand{\A}{\mathbb{A}} %アフィン空間 \newcommand{\C}{\mathbb{C}} %複素数 \newcommand{\F}{\mathbb{F}} %有限体 \newcommand{\N}{\mathbb{N}} %自然数 \newcommand{\Q}{\mathbb{Q}} %有理数 \newcommand{\R}{\mathbb{R}} %実数 \newcommand{\Z}{\mathbb{Z}} %整数 %%% 2項演算 %%% \newcommand{\f}[2]{ \frac{#1}{#2} } \]

最近,機械学習流行ってますよね.

私も流行りに乗ろうと思って,GitHub Copilotを使い始めたんですよ.それに関する失敗話があるので,お話しします.


Copilot(コパイロット,副操縦士みたいな意味)というのは機械学習を使ったコード補完&提案ツールです.

プログラミングの世界におけるDeepLみたいなやつ.

「どんなもんじゃい,お前さんの力見せてみ」と思って HarvardX *1の課題で使ってたんです.ちょうど良かったから.*2

なかなか便利で,「すごいやん」って思ってたんですけど,つい先日とんでもないことが判明しました.


Copilot, 大学側から禁止されてたんですよ…….

それも単なる「非推奨」ではなくて,使ったことがバレたら即退学でした.

海外の大学は不正行為に対して日本より厳しく,露見したら言い訳もさせてもらえず即退学!!が普通なので予測の範囲内ではあるのですが,誤算だったのはすでに課題を提出してしまっていたことでした.

なんとも呑気なことに私は Copilot の設定ファイルを Git のコミットログに残したまま提出してしまっていたので,調べられたら間違いなくバレます.そして退学です.

きゃー!


なんでそんな大事なこと調べてないんだ!と思われたかもしれません.

全くその通りで反論できないのですけど,一応言い訳しておくと「調べないとわからない」程度にしか強調されてなかったんです.

不正行為とその罰則は Academic Honesty というページにまとめられているのですけど,「他人に解答を見せてもらってはいけない」とか「他人がアクセスできる形で解答をアップロードしてはいけない」とか当然としか思えない項目が並んでいるなかにひっそり「AI使うのも禁止」と書かれているので見落としてしまったんですよ.

そもそも英語苦手で頑張らないと読めないし.

もちろん,だからといって許してもらえるとは期待できないんですけど…….


これで私の今までの努力も水泡に帰したか*3......とだいぶがっくり来たんですが,先述の Academic Honesty のページを改めてよーく読むと「72時間以内に自首すれば退学だけは許してやろう」と書いてありました.

これかなり寛容ですよ.さっきも言った通りふつうは即退学なので.

急いで懺悔メールを大学の担当者宛に送りまして,なんとか退学は免れました.あと,授業の履修を続けることも許してもらえたみたいでよかったです.

*1:edX上で受講できるHarvard大学のオンラインコースのこと

*2:LeetCode で使うと解答をネットに直上げしている奴が多すぎるせいで参考になりません

*3:ほんとのことを言えば,今までの勉強で身に着けたスキルは失われてないんですが,とてもそんなポジティブに捉える気にはなれないですね