パンの木を植えて

主として数学の話をするブログ

数学における4つの「わからない」【続編】

\[ %%% 黒板太字 %%% \newcommand{\A}{\mathbb{A}} %アフィン空間 \newcommand{\C}{\mathbb{C}} %複素数 \newcommand{\F}{\mathbb{F}} %有限体 \newcommand{\N}{\mathbb{N}} %自然数 \newcommand{\Q}{\mathbb{Q}} %有理数 \newcommand{\R}{\mathbb{R}} %実数 \newcommand{\Z}{\mathbb{Z}} %整数 %%% 2項演算 %%% \newcommand{\f}[2]{ \frac{#1}{#2} } \]

おはようございます.

今回は,少し前の記事の続編の小ネタをやろうと思います.

前回は,ティンバーゲンの4つの「なぜ」をまねて数学における「わからない」を4つに細分しました.

それは良いのですが,ちょっと整理しきれていない部分がありました.というのも本家には 究極 or 至近 と 動的 or 静的 の2つの次元があって,きれいな4分割表になっていたんですが,前回私のつくった4分類にはそういうのがなかったんですよ.

そこで,少し表現を変えて作り直してみました.

次の図を見てください.

f:id:seasawher:20220207205518j:plain

2つの次元を設けたのは本家と同じです.

至近と究極というのは,そのままティンバーゲンのものと同じです.局所的な,その文章の近辺だけを気にしているのか,あるいは話の流れ全体を気にしているのかの違いです.どうにも言葉が難しいので,近/遠 にしてもよかったかもしれません.

「どこへ?」と「どこから?」も,言葉の通りです.「どこへ?」というのは,その主張の帰結,包含される具体例,そこから導かれることなどを指している言葉です.「どこから?」は,由来や根拠を気にしています.

前回の記事でのまとめ方よりも,だいぶもっともらしい感じになったと思います.